あい流古単その2
【イメージ】古文単語

  辞書には様々な意味が書いてあって、どの意味を選べばよいかわからない…。
  そんな単語の中には、
「良い」「悪い」かというイメージを覚えておけば、
  ニュアンスで判断できるというものがあります。
  入試では、だいたいがマーク式(選択肢)で口語訳を選ばせるものが多いです。
  
プラス(+)か、マイナス(-)かというイメージをおさえておくだけで、選択肢
  ある程度しぼれる場合が多いんです。
 
  あとは文脈に合わせて、いちばんピッタリの選択肢を選ぶ。
  スタンダードで、最も効率的な古文単語理解法です。
  
プラス(+)マイナス(-)「イメージ」を大切にして、単語を覚えていきましょう。

〈プラスイメージの単語〉

古文単語 古単のイメージ 古単の意味
よし(良し) 」のイメージで「好感が持てる」意が基本。 @すぐれている A美しい Bかしこい C身分が高い D上手だ
をかし ニヤリとほほえむように、対象に心ひかれる @面白く興味ひかれる Aかわいい B美しい
おもしろし
  (面白し)
「面」=目の前が、「白し」=パッと明るくなるということ。 @趣がある、感興深い A風流である
うつくし 親しいもの、小さいものをかわいいと思う @かわいい Aきれいだ B立派だ
らうたし か弱く無力なので、心が痛いほど愛情を感じる かわいらしい
あいぎゃう
  
(愛敬)
現代語の「あいきょう」に通ずる→人の心をひきつける魅力 @かわいらしさ A思いやり
うるはし きちんと整った美しさ @整っていて美しい、端正である A親しい(友情として整っている)
きよげ(清げ) 」のイメージで、さっぱりとした美しさ 美しい・きれい
いう(優) 」=品があってすぐれている @優美だ・上品だ A上手だ・理想的だ
えん(艶) 「艶」=つややかさが基本 @つややかに美しい・優美だ Aはなやかで美しい
なまめかし
 
(生めかし)
色っぽいなどとしては×!若々しく、みずみずしさがある上品、優美さ 優美である、優雅である(行動にあらわれる優美さ)
こまやか
 
(細やか)
「細やか」=(こまごまとしている)意が基本 @こまごまとしている A色が濃い B愛情が深い C上品だ・美しい Dにっこり笑うさま
まめやか
 
(真実やか)
〈「まめ=誠実」から成立〉※「まめなり」=誠実、実用的、健康 「まめまめし」=誠実、実用的 @誠実だ A本格的だ
ときめく
 
(時めく)
今を時とばかりに栄え、人に目をかけてもらい愛される @時にあってさかえる A寵愛される、かわいがられる
やむごとなし (「止む事無し」と漢字をあて)ほっておけない @尊い、高貴だ Aこの上ない
あて(貴) (「」と漢字をあて)身分が高く、品があって、美しく感じられる @身分が高い・高貴だ A上品だ・優美だ
なつかし
  
(懐し)
〈「なつく」→〉そばにおきたいほどの親しさ好ましい 心ひかれる、好ましい
※「ゆく」→「ゆかし」と同じ成立
ゆかし (「行く」→)心がその方向へゆく、心がひかれる 心引かれる→ @見たい A聞きたい B知りたい
こころやすし
  
(心安し)
心が安らかで、明るくのんびりとしたイメージ @安心だ A親しい Bたやすい
めやすし
  
(目安し)
見た目に安らかで、感じがよい 感じがよい
うしろやすし 「やすし」があったら安心感!君の未来もやすし! 後々のことが安心で心配がなく、たよりになる
すきずきし
 
(好き好きし)
女性に感心があり、好色めいているプラスイメージで) 物好きだ、風流だ
つきづきし
 (付き付きし)
「付く」という字を重ねて形容詞としたもの その場にぴったりで、似つかわしく感じがよい
めでたし
 
(愛で痛し)
〈「愛づ」は「」!〉愛すべき状態ですばらしい感じ @美しい、立派だ、すぐれている A祝うべきだ
めづ(愛づ) 〈「愛づ」は「」!〉美しくて、心ひかれ、ほめたたえる @感心する A愛する、ほめる
めづらし(珍し) 〈「めづ(愛づ)」の形容詞化〉「めづらし」=新鮮だ @珍重すべきだ、すばらしい A目新しい、新鮮だ Bめったにない 
はかばかし 物事の成り行きが順調で、結果としてよいことになりそうだ @しっかりしている Aはっきりしている Bてきぱきしている
おとなし
 
(大人し)
一人前の大人であって分別があり、おちついている @一人前の大人である A思慮分別がある Bおもだっている
さうなし
(左右なし・双なし)
左右なし」と「双なし」。漢字のイメージで「左や右とためらわない」「比類ない」 左右なし〉ためらわず、たやすい
双なし二つとない、比類ない
ありがたし
 
(有り難し)
めったにない」が基本プラスイメージで) @ありえない Aめったにないほどすばらしい
あらまほし (動詞「あり」+願望の助動詞「まほし」) @望ましい・理想的だ Aありたい・あってほしい
こころざし(志) 「心指し」→心がある方向にむかっていく @心をよせること・愛情 A礼・贈り物
なさけ(情け) 「情」→人間・自然に対する思いやり @思いやり・情愛 A風流心・風情
こころにくし
  (心憎し)
にくいねっ!このぉ〜」というイメージ。  奥ゆかしい

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〈マイナスイメージの単語〉

古文単語 古単のイメージ 古単の意味
あし(悪し) 」のイメージで、基本は「不快だ @下手だ Aいやしい Bまずい Cみにくい D荒々しい
うし(憂し) 思うままにならず、やりきれず、不快に思う @つらい Aいやだ Bつめたい
こころうし
  (心憂し)
心の中で憂うつな感じがする @つらく思われる、情けない A不愉快だ
こころぐるし
 (心苦し)
苦痛を感じて、自分の心がつらい、また、他人が気の毒だ @心に苦しく思う、つらい A気の毒だ、いじらしい 
うたて 事が悪い方向にどんどん傾いていって不快 @不快だ A普通でない B嘆かわしい
むつかし
  
(難し)
〈「むっ!」とする感じ〉の不快 @不愉快だ Aわずらわしい B気味が悪い 
わづらはし
  (煩はし)
「煩雑」なイメージ。〔不快〕グループの一員 @やっかいだ A複雑だ Bいやだ
うとまし
 
(疎まし)
親しい気持ちを抱くことができず、気味悪い、いやだ いやだ、感じが悪い、気味が悪い
おろか(疎か) 「疎」のイメージ、あらい、粗略だ→おおざっぱでいいかげんだ、が基本 @いいかげんだ・なおざりだ Aそまつだ・つたない
うとし(疎し) 人とつきあうことがなく、あまり親しみがない @親しくない、愛情が薄い A不案内だ、よく知らない
いぶせし 〈胸のどこかにつかえがあってイブかしい感じ〉「おぼ・いぶ」は不快とまとめよう @うっとうしい A気がかりだ
あぢきなし
 
(味気なし)
物事が行き詰まって、どうしようもない不快感をさす @つまらない A役に立たない Bどうしようもない 
あいなし 〈「愛なし」という字をあてて〉いやな感じ、不快感 @不愉快だ A気に入らない B〈連用形で〉わけもなく
あやなし 〈「文無し」という字をあて、文(=筋め)の無い意〉 @筋が通らない、むちゃくちゃ A無意味だ、理由がない
まさなし
  
(正なし)
正無し」というイメージでOK よくない・好ましくない
よしなし
  
(由無し)
〈「由」=方法・理由〉理由・方法がなくてどうしようもない対;よしあり) @理由がない、関係がない A方法がない、どうしようもない Bつまらない
いふかひなし
(言ふ甲斐なし)
今さら口に出していっても、どうにもしようがない
  ※←→いふかひあり
@言ってもしようがない Aいやしい、身分が低い
あやし
(奇し・怪し、賤し)
(「アィヤー!」という驚きをもとに)普通と違った様子で変だ、不思議だ、見苦しい @不思議だ(奇し) A見苦しい、粗末だ B身分が低い(賎し)
けしからず
 
(怪しからず)
〈「し」「異し」という字をあて)はなはだ変わっていて、とんでもない、ひどい @はなはだ変わっていてひどい A不思議だ B悪い ※「けしうはあらず」=〈たいして〜ではない〉
いやし
  
(卑し・賤し)
類義語;あやし・いふかひなし
対義語;あてなり・いうなり・やんごとなし
@身分が低い A優雅でない・下品だ Bみすぼらしい Cへただ
うしろめたし ・対義語:「うしろやすし」
・類義語:「心もとなし」「おぼつかなし」「いぶかし」
うしろに変なものがあるようで、気がかりで不安
なめし 「ナメ」とんのか!という感じ 無礼だ
すさまじ その場の雰囲気にあわず興ざめでおもしろくない @不調和で面白くない(凄じ) Aものさびしい Bつめたい(冷じ)
はしたなし
  (端なし)
(「端」がなく)どっちつかずで中途半端な状態 @中途半端で不似合いだ Aきまりが悪い Bそっけない
かたはらいたし (「傍痛し」と漢字をあて)そばで見て、またそばから見られて、みっともない @(そばで見て)みっともない A(そばで見て)気の毒だ B(そばから見られて)きまり悪い
あやにく 感動詞「あや」+形容詞「憎し」→アィヤー!憎い! @はなはだしい A意地が悪い B不都合だ
びんなし
  
(便なし)
「便」=都合、便利(コンビニ)の意。「便」がないから〈不都合・不快 @不都合だ、都合が悪い Aよろしくない Bかわいそうだ
ふびん
  
(不便)
不便」。(〔ふべん〕と読まない!) @都合が悪い Aかわいそう
※ふびん・びんなし→〈都合が悪い〉
こころづきなし 〈「心付き無し」という字をあて〉ふさわしくない、都合が悪い、の意 不愉快だ、自分の考えていることと合わないで、気に入らない
ところせし
  
(所狭し)
「所が狭い」→場所が狭くて窮屈なイメージ。→精神的な意味にも使われる。 @場所が狭い(空間的) Aきゅうくつだ(精神的) B重々しい(場所に余る感じ)
あながち
  (強ち)
〈「強ち」という字をあてるが、実は「あな(己)「かち(勝ち)」→自分の意を押し通す意〉 @無理だ、強引だ A一途だ、ただひたすらだ Bあまりにひどい Cまったく、決して D(打消を伴って)必ずしも…ない
わぶ(侘ぶ) 思い通りにならなくて、悩んだり嘆いたりする @なげく A困る B貧しくなる C〜できない
わびし
  (侘びし)
思い通りにならずに、つらく、さびしい @さびしい Aつらい、なさけない B面白くない Cみすぼらしい
むげ(無下) それよりも下がなくてどうしようもない。「ムゲッ」という感じ。 @まったくひどい A身分が低い
いまいまし
  
(忌忌し)
「忌」×A。不吉なイメージ @いみつつしむべきだ A不吉だ・いやだ
いむ(忌む) 「忌」または「斎」の漢字をあて、人間の力の及ばない不吉な意。 つつしむ・いみきらう
おどろおどろし 「おどろおどろ」という感じのように〉気味が悪く、ものすごい @大げさだ、ものすごい A気味が悪い
こちたし
  (言痛し)
〈「言痛し」または「事痛し」〉人の噂がさかんに起こり、大げさで、わずらわしい @わずらわしい A大げさだ B非常に多い
かたし(難し) 「難」の字をあて、むずかしい意が基本 @難しい・困難だ Aめったにない B〜しにくい
こうず(困ず) 漢語の「」が語源。サ変動詞。 @困る、悩む A疲れる
かこつ(託つ) 基本的には不平・不満 @他人のせいにする Aなげく、ぐちを言う
つたなし(拙し) 」…生まれつき、才能などが劣っていることを本質とする字 @まずい・へただ A愚かだ・馬鹿だ B運が悪い
つれなし
  
(連れ無し)
連れ」=仲間・関係 +「無し」→関係が無く、他をかえりみず、自分勝手 @さりげない・無関係 Aつめたい・よそよそしい
さがなし
 
(性無し)
」=生まれつき・性質+「無し」→性質が悪いたちが悪い @性質が悪い・いじわるだ A口やかましい 
かたくな
 
(頑な)
「かたくな」=「頑」。※かた…()、くな…クネッ!(ねじける)意 @がんこだ・素直でない A見苦しい・教養がない
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