あい流古単練習帖@
【絶対!!丸暗記】単語

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▲あい流古単は、この辞典の重要語を中心に収録しています。
全訳古語例解辞典
   〈小学館〉


 古文単語の中には、次のようなものがあります。

 
・古今同義語
 …現代文と意味が同じ、またはそれほど変わらないもの。

 
・古今異義語
 …現代文と全く意味の異なるもの。

 
・古今重義語
 …現代文と同じ意味のものも、多少ズレるものもある語。


 たとえば、次の単語を辞書でひくと、

  【あさまし】
   …@意外である、思いがけない
     Aあきれて興ざめである、がっかりだ
     B情けない、嘆かわしい
       (※『全訳古語例解辞典』〈小学館〉より)


 現代文に近い意味(B)もありますが、それ以外
 にも入試頻出の重要な意味がありますね。
 このような辞書的な意味が、問題演習の【解説】
 にはよく書かれていますが、こんなのを一つ一つ
 覚えていくだけで、大変〜〜
 
 古語は語源に忠実!ひとつひとつ単語を理解
 て覚えていくのが一番よいのですが、まずは、
 「覚えた」という自信をつけるためにも(→ヒケツ4
 ただ覚えればいいだけの単語を、「絶対丸暗記
 古単」として、厳選して収録しています。

 英単語を覚えるように、ゴロでも何でもいいから、
 まずはさっさと覚えてしまいましょう(^o^)/~~

あい流【丸暗記】古単 レベル【1】 

 次の単語群は、けっこう簡単なものですが、これらが分かってい
 ないと、文脈がつかめないし、口語訳や内容把握問題で減点対
 象になりかねないもの!まずはこの基本【丸暗記】古単から、
 確認・記憶して、自信をつけていきましょう
 赤字は最重要語です。チェックボックスには、覚えたものに印を
 つけていき、毎回その印が増えていくように頑張ってください!

古文単語 古単の意味 覚え方・語呂など
あきらむ 明らかにする 」という字義に注目!
あした 朝・翌朝 」という字義を押さえる。
あそび 管弦の遊び 他に「遊女」という意もある。
あな あぁ!まぁ! 感動した時に発する語。嘆息から悲鳴まで
あぢきなし ・どうしようもない
・むなしい
自分の力ではどうしようもない状態、それに対するあきらめの気持ち
あだなり
 いたづらなり
・むなしい・むだだ
・うわついている
」のイメージ。中身がなくてからっぽな状態=むなしい (→対義;まめ
ありがたし ・めったにない
・実現が困難・すばらしい
有ることが難しい」がもとの意
あなた あちら 何かに隔てられた向こうのものをさす。過去・将来の意もあり。
あへず 〜しきれない 動詞「敢ふ」の未然形+打消の助動詞「ず」
あまた たくさん 「数多」という漢字を当てる
└この10単語中、何個チェックできましたか?

   合格……9個以上確実に覚えられた!

   標準……7個程度まぁまぁ覚えられた!

   不合格……3個以下再チャレンジしよう!

あやにく あいにく 「あぁ憎い」といった状況。現代語も「生憎」という漢字を当てる
あらぬ 別の意外な ラ変動詞「あり」+打消の助動詞「ず」の連体詞形
ありつる 以前の・さきほどの ラ変動詞「あり」+完了の助動詞「つ」の連体詞形
あらまほし 望ましい・理想的だ ラ変動詞「あり」の未然形+願望の助動詞「まほし」
ありく あちこち動き回る 「歩く」と同義。ただし、船や牛車にも用いられる
あるは ある場合は 或は」と当てる。ラ変動詞「あり」の連体形+係助詞「は」
いさ・いざ さぁ、どれ さぁ、と他人に行動を促したり、どれ、と自分で何かをしようとする時に発する語
いたく ひどく 程度のはなはだしいさまを表す
いと とても 程度のはなはだしいさまを表す
いとど ますます 「いといと」と、程度がさらにはなはだしくなるさま。
└この10単語中、何個チェックできましたか?

   合格……9個以上確実に覚えられた!

   標準……7個程度まぁまぁ覚えられた!

   不合格……3個以下再チャレンジしよう!

いはけなし 幼い・あどけない 「いはけ(=)」に「なし」(無しではなく、はなはだしい意)がついた形
いふかひなし どうしようもない 「言っても甲斐がない」という意
いらふ 返事する 「答ふ」「応ふ」と当てる
うつつ 現実 生きている状態」をさす。に対しては「現実」、夢心地に対しては「正気
うべ・むべ なるほど 肯定や同意を表す
うらなし 隠し隔てがない 心(=うら)」に何もない意
おくる あとにとり残される 後る」と当てる。他のものについていけず、あとにとり残される意
おこす よこす 遣す」と当てる。向こうからこちらに送ってくる、という意
おこなふ 仏道修行する 基本は「一定の方式に則って、行うこと」の意。多く仏道修行に用いる
おとなし 大人びている 「大人し」と当てる。大人のように見える→現代の「おだやかである」意に
└この10単語中、何個チェックできましたか?

   合格……9個以上確実に覚えられた!

   標準……7個程度まぁまぁ覚えられた!

   不合格……3個以下再チャレンジしよう!

おどろおどろし 大げさである 思わずはっとおどろくくらい、大げさなさまを表す
おのがじし それぞれ 「己」が「為々(しし)」より
おろかなり いいかげんである 考え方がいいかげんである、の意から、現代の「愚か」が生まれる
かいまみる のぞき見る 垣間見る」と書く。物のすき間からのぞき見る意。
かこつ 不平を言う 「他人のせいにする、かこつける」がもとの意。それを言い続けると「愚痴を言う・嘆く」になる
かしかまし やかましい 「かしまし娘」をイメージして
かしこまる 恐れつつしむ 「畏まる」と書く。「畏し(かしこし)」につながる
かしづく 大切に養い育てる 幼い人や愛する人を大切に愛育する意。
かつ 一方では 「且つ」と当てる。「かつがつ」では「かろうじて・とりあえず」などの意
かなふ 望み通りになる 適ふ」と当てる。漢文にも出るので要注意!
└この10単語中、何個チェックできましたか?

   合格……9個以上確実に覚えられた!

   標準……7個程度まぁまぁ覚えられた!

   不合格……3個以下再チャレンジしよう!

かひなし 効果がない 甲斐がない」という意。無益・無価値なイメージ
かりそめ 一時的である 「仮りにも」という意。本格的ではない、一時的なことをさす
ぐす
  
(具す)
備わる・つき従う 「道具」は人につき従うもの、と覚えよう
げに
  
(実に)
本当に・なるほど 納得し同調する場合
ここら(だ)
 そこら
@たくさん Aはなはだ 「幾許」と当てる。「〈ここら・そこら・さは・あまた〉→たくさん」と覚えよう
ことわり
  
(理)
当然だ・いうまでもない 物事が筋道だっていて当然そうあるべきで、もっとも
こよなし 格別である 「こよなく」という形で副詞的に用いる場合が多い
さすがに そうはいっても、やはり 「サスガ」で「やはり」と覚えよう。
さうざうし もの足りない 現代語の「そうぞうしい」とは全く逆!漢字「寂寂し」で覚えよう
さかし
  
(賢し)
賢明である 物事を理性的に判断し、手際よく処理する能力のある意
└この10単語中、何個チェックできましたか?

   合格……9個以上確実に覚えられた!

   標準……7個程度まぁまぁ覚えられた!

   不合格……3個以下再チャレンジしよう!

さはる
  
(障る)
邪魔される、さしつかえる 「障」という語感で。サハル仕える!邪魔される!!
さらなり …は言うまでもない、もちろんだ 「言ふもさらなり」の略≒さる(しかる)べき言ふも(言へば)おろか
しどけなし だらしない 現代の「くつろいでいる」という意もある
たけし
  
(猛し)
勇ましい・勢い盛ん 今でも「猛々しい」などと用います
たばかる 計画する・計略する 「謀る」とは現在も使う。古語では悪い意だけではない
たまのを
  
(玉の緒)
・玉をつなぐ「ひも」
・魂をつなぐ「命」
本来は宝石をつなぐひも、転じて魂をつなぐもの(=)をさす
ためらふ 感情をおさえる・落ち着かせる 「躊躇ふ」と当てる。高ぶった感情を抑え、気を沈める意
ちご(稚児) 幼児・寺に預けられている少年 「児」とも書く。読みにも注意。どういうものか把握しておこう
つとめて 早朝・翌朝 つと」は「早い」意。それが一日の時間について用いられたもの。
つま 配偶者の一方(夫・妻) 動物のつがいの一方にも用いる。配偶者の片方と理解しよう
└この10単語中、何個チェックできましたか?

   合格……9個以上確実に覚えられた!

   標準……7個程度まぁまぁ覚えられた!

   不合格……3個以下再チャレンジしよう!

つれづれ
  
(徒然)
することがなくて退屈だ・暇で寂しい ツレヅレは、「することがなく退屈だ
としごろ 長年の間 日ごろ(=何日も)」「月ごろ(=何ヶ月も)」とともに覚えよう
なほ やはり 「さらに」の意もあるが、こちらが中心。「さすがに」とともに覚えよう
ならふ 慣れる 「慣・馴・習」の字を当てる
にょうばう
  
(女房)
貴族などに仕える女性 現代の「妻」の意ではないことに注意
ねたし ねたましい 「妬し」という漢字を当てる
ねぶ 年をとる 現代にはない語
ののしる 大声でさわぐ 大きな音を立てる世間で評判になる相手をののしる
はた また・だからといって 「将」という字を当てる
ひがごと
  
(僻事)
間違ったこと・誤り 「ひが」は接頭語→「ひがむ」(ねじける)、「ひがひがし」(ひねくれている)
└この10単語中、何個チェックできましたか?

   合格……9個以上確実に覚えられた!

   標準……7個程度まぁまぁ覚えられた!

   不合格……3個以下再チャレンジしよう!

ひさし
  
(久し)
長い 中世以降、「久しぶり」「長く親しんでいる」意にも用いる
ひじり 徳の高い高僧・聖人 「高い徳を備えている人」という意から、「天皇」の意にも用いる
ひたぶる ひたすら・一途に 「一向」「直ぶる」と当て、一つの方向に向かう、という語感。
ひなぶ
  
(鄙ぶ)
いなかめく 「鄙」=いなか、の動詞化したもの。
※対義語は「みやぶ(雅ぶ)」
ひねもす 一日中 「終日」と書く。「ひめもす」とも
(経) 年月を送る・へる 現代の「経る」と同じ。ハ行下二段活用
まだし 未熟だ・まだ早い 「まだし」=「未し」=未熟・不十分
と覚えよう
またなし 二つとない 「又なし」=「またとない
まどふ
  
(惑ふ)
うろたえる・迷う・ひどく〜する 「惑」=うろたえるの語感
まつりごつ 世を治める 「政ごつ」と当てる
└この10単語中、何個チェックできましたか?

   合格……9個以上確実に覚えられた!

   標準……7個程度まぁまぁ覚えられた!

   不合格……3個以下再チャレンジしよう!

まもる じっと見つめる・見極める 「見守る」の語感
まらうと
  
(客人)
読みに注意
みそか
  
(密)
ひそか・こっそり 「密か」=「ひそか」と覚えよう
みゆ(見ゆ) 見える・見られる・見せる・思われる・逢う 現代語の「見える」につながるが、文脈で幅広く訳出すべき
もちづき
  
(望月)
満月 望月」の読みに注意
ものいみ
  
(物忌み)
凶事を避けるため、一定期間家にこもって身を清めること 当時の古典常識→常識
やうやう
  
(漸ふ)
しだいに、だんだん 「やくやく」→「やうやく」→「やうやう」。※英語ならgradually。
やをら そっと 「やわら(柔)」に通ずる語感
ゆくりなし 突然だ・思いがけない 「ゆくり」(ゆっくり)でない→突然!と覚えよう
らうがはし 乱雑である 「らう」は「」の変化したもの
をこがまし ばかげている 「をこ」=「ばか」と覚える
└この11単語中、何個チェックできましたか?

   合格……8個以上確実に覚えられた!

   標準……6個程度まぁまぁ覚えられた!

   不合格……3個以下再チャレンジしよう!

あい流【丸暗記】古単 レベル【2】

 次の単語群は、現代と同じ意味や、ちょっと微妙な意味のズレ
 があるもの。同訓異義語対義語類義語指示語などに
 ちなんで、覚えやすく配列しています。
 この単語群は、幅広い意味になるのだということを意識し、
 文脈をよくみて訳出できるようにしなければなりません。
 ですから、【イメージ】や【文脈判断】の単語にも重複するものも
 あります。今回覚え切らなくてもいいから、ざっと目を通し
 
チェックボックスに多く印がつけられるように。、毎回チャレン
 ジしてみてくださいね!


古文単語 古単の意味 覚え方・語呂など
あからさま ほんのちょっと 現代語では「露骨に」の意。古今異義語の代表例。
あくがる ・離れてさまよう
・魅せられる
魂や人間が、本来あるはずの場所をふらふら離れる
あさまし 驚きあきれ情けない 「あさまし」は、意外なことに驚きあきれて、情けない
あたらし 惜しい 惜し」という字義で覚える。すばらしいので、そのままにするのは惜しい
あながち 強引に・一途に 強ち」という漢字のイメージで押さえる
あるじ(す) ごちそう(する) 「主人」という意もあるが、こちらが頻出!主人として客をもてなすこと
いまめかし 当世風(現代風)である 今風」「ナウい」という意。文脈判断を要する場合もある。
うしろめたし 不安だ 後ろから見て不安だ、後ろの方が気にかかる
うしろやすし 安心だ 後々のことも安心できる
うとし 疎遠だ・親しくない 疎し」と当てる。対義語は「親(した)し」。
└この10単語中、何個チェックできましたか?

   合格……8個以上確実に覚えられた!

   標準……6個程度まぁまぁ覚えられた!

   不合格……3個以下再チャレンジしよう!

うつろふ 移っていく・変わっていく 花や女性の容色が「衰える」の意に多く用いられる。
おきつ 決める・命令する 掟つ」と当てる。あらかじめ決めておくの意。
おこたる 病気がよくなる 「休む・怠ける」の意もあるが、文脈に「病気」があればこちらの意
おどろく ・はっと気づく
・目が覚める
はっとする、の意。そこからびっくりするはっと気づくの意に
おのづから ・自然に・たまたま
・ひょっとして
「自然に」がもとの意。人の予期しないことなので「たまたま・万一」の意にも
おほけなし ・身の程しらず
・恐れ多い
「大け」+「なし(形容詞の語尾)で覚えよう
おぼゆ ・思われる
・似る・思い出す
覚ゆ」と当てる。自然にそのように思われる、がもとの意
おもほゆ 自然に思われる 「思ふ」の未然形+自発の助動詞「ゆ」→「思はゆ」の変化した形
か・かの
 かく・かかる
・これ・この
・このように・こんな
近しい指示内容をさす。「“さ・かく・しか"は指示語」と覚えよう!
かたし 難しい 「ありがたし」の略から派生
└この10単語中、何個チェックできましたか?

   合格……8個以上確実に覚えられた!

   標準……6個程度まぁまぁ覚えられた!

   不合格……3個以下再チャレンジしよう!

かたらふ 親しく交際する 語ることを繰り返す、がもとの意。親しく語り合う、交際する、説得する意となる
くちをし
  
(口惜し)
@残念だ、不本意だ Aつまらない 期待はずれで、どうにもならないのが、残念だ
くまなし 行き届かない所がない 光の当たらない所がない、がもとの意。抜かりない意などにも用いる
けやけし 際だっている 不快なときに多く用いられたが、後世では単に際だったものに用いる
こうず
  
(困ず)
困る・疲れる 「疲労困憊する」意で覚えよう
(然) そう・そのように 上代の「しか」に代わり用いられる。現代語の「そう」につながる
さも そのようにも・いかにも 下に打消を伴う場合には意味が変わる→レベル5
さる(然る) そのような・しかるべき・相当な 同音異義語→申・去る・曝る・避る・然るに注意
さるべき
 しかるべき
当然そうなるはずの・適当な・立派な そうなるはずいの〈運命〉という気持ちが強い
さしも
  
(然しも)
そのように・それほどの・たいそう ←「さ」=そう)の語感。打消の語を伴って用いる場合あり(下にまとめてあります)
└この10単語中、何個チェックできましたか?

   合格……8個以上確実に覚えられた!

   標準……6個程度まぁまぁ覚えられた!

   不合格……3個以下再チャレンジしよう!

さて
  
(然て)
そのような状態で・そして・ところで 「さ」が具体的→「そのような状態で」、指示なし→「そして・ところで」
さながら
  
(然ながら)
そのまま・まるで  副詞「さ」=+接続助詞「ながら」=そのような状態であるままにが基本
さはれ ええい!ままよ・それにしても 「さはあれ」の変化した形。「そうであってもよい」から「なんとでもなれ」の意になる
さうなし
  
(左右なし)
どっちつかずで無造作 「左」か「右」か、あれこれ定まらない意
さうなし
  
(双なし)
並ぶものがないほどすぐれている 「双」は「二つ」または「並ぶ」意
さらぬ
  (然らぬ)
そうではない・それほどではない 「然」の字義を押さえる。文脈で「避らぬ」との違いを区別する
さらぬ
  
(避らぬ)
避けることのできない・どうしようもない 「避」の字義を押さえる。文脈で「然らぬ」との違いを区別する
しか(然) そう・そういうふうに 指示語。平安以降は「さ」のほうが一般化する
しかも そのようにも・そのうえ 副詞のようにも、接続語のようにも用いる
しかるに それなのに・ところで 接続詞。文脈により順接にも逆接にもなる
└この10単語中、何個チェックできましたか?

   合格……8個以上確実に覚えられた!

   標準……6個程度まぁまぁ覚えられた!

   不合格……3個以下再チャレンジしよう!

しるし
  
(著し)
はっきりしている 「しろ(白)」と同じ語源とされ、「いちじるしい」に通ずる
しるし
  
(験)
御利益・証拠・きざし 「験」「標」「証」「徴」などの語をあてるが、「験=効き目・効果」の意が多い
すずろ
 そぞろ
なんとなく・むやみに はっきりした根拠や原因がないままに、物事や心が進むさま
すだく
  
(集く)
集まって騒がしくする 鳥や虫などが群れ集まる意→鳴くの意でも用いられる
すなはち すぐに 現代の換言(=つまり・すなわち)の意でも用いられる
すまふ
  
(争ふ)
抵抗する・辞退する 「住まふ」ではないことに注意。文脈をよく見て!
せち(切) 一途に・ひたすら・はなはだしい 切れるほどの状態のイメージ。
せめて 無理に・身にしみて 基本的には相手に迫るよう行うようす。「あながち」と類義
ただなり 普通である 副詞「ただ(直)に」で「直接に」、また「唯に」で、「ひたすら」などの意
ちぎり
  
(契り)
約束・前世からの宿縁・男女の仲 特に、夫婦間の約束・前世からの約束、因縁などの意
└この10単語中、何個チェックできましたか?

   合格……8個以上確実に覚えられた!

   標準……6個程度まぁまぁ覚えられた!

   不合格……3個以下再チャレンジしよう!

つきづきし 似つかわしい 「付き付きし」と当て、「ぴったり」というイメージ
つつまし 遠慮される・気後れする 動詞「つつむ」の形容詞化。つつみ隠す→遠慮される
てうず
  
(調ず)
・ととのえる・準備する
・調伏する・こらしめる
調」=物事をととのえるもののけをやっつける時に多く用いる。
ところせし 窮屈だ・気詰まり・重々しい 「所狭し」と当てる。空間的だけでなく、精神的にも窮屈なイメージ
ながむ
  
(眺む)
ぼんやりともの思いにふける・遠くを見わたす 見るとはなくもの思いにふけりながらながめる意。
ながむ
  
(詠む)
歌を詠む・詩を吟詠する 「詠む」という字を当てる。文の展開から判断する
なやむ 病気で苦しむ 古語では精神的だけでなく、肉体的苦痛をもさす
にほひ
 にほふ
つややかな美しさ 古語では「香り」だけでなく、視覚的な魅力にも用いられる
ねんず
  
(念ず)
がまんする 「祈る」意もあるが、こちらの意も覚えておこう
はかなし 頼りない・つまらない・ちょっとした なんとなく弱々しい感じで、はかどらない
└この10単語中、何個チェックできましたか?

   合格……8個以上確実に覚えられた!

   標準……6個程度まぁまぁ覚えられた!

   不合格……3個以下再チャレンジしよう!

はかばかし しっかりしている 物事が手際よく進む様子→頼もしい・はっきりしている意にも
はかる ・推量する(=量る)
・たくらむ・だます(=謀る)
「はかる」=含みが多い意。あれこれ考えて、それを知ろうとすること
ねんごろ
  
(懇ろ)
親しい・丁寧だ・熱心だ 」の漢字の意味で、「ねんごろ」=親しさで覚える
ふるさと
 
@旧都 A昔なじみの地 「ふるさと(古里)」=昔なじみの地でまとめよう
ほい(本意) 本来の志 かねてからの希望・目的をさす読みに注意
まうく
  
(設く)
準備する・得る 「まうけ」=用意 「まうけ(儲け)の君」=皇太子 「妻まうけ」=妻をGET
まじらふ
  
(交らふ)
交際する、宮仕えする 「まじらふ」=「まじる」と同義。「まじふ」「まじはる」「かたらふ」も関連語。
むねむねし 中心的・どっしりしている 「宗宗し」と当てる
やがて そのまま・すぐに・いうまでもなく 「やがて」そのまま・すぐに・すなわち
やつす めだたなく、みすぼらしくする・出家して姿を変える ※「やつる」=目立たなくなる、みすぼらしくなる
ゆかし 見たい・聞きたい・知りたい 心ひかれる意だが、こう覚えておくとよい
れいの
  
(例の)
@いつもの・普通の Aいつものように 「例」=いつも・普通+格助詞「の」の用法として覚えよう。
わざと わざわざ・格別に 現代の「わざと」とは語感が異なる
わづらふ 苦しむ、困る・〜しかねる 「病気になる」の意もあるが、入試にでるのはこちら。
わたる
  
(渡る)
行く・過ぎる・〜し続ける・一面に〜する 【尊】いらっしゃる ず〜っと移動する、のイメージ
└この15単語中、何個チェックできましたか?

   合格……10個以上確実に覚えられた!

   標準……7個程度まぁまぁ覚えられた!

   不合格……3個以下再チャレンジしよう!

あい流【丸暗記】古単 レベル【3】

 次の単語群は、
疑問詞敬語など、入試頻出の重要【丸暗記】
 古単をまとめています。一つの意味だけを持つ語以外に、文脈
 判断すべきものも多く、(→文脈判断参照)非常にやっかいです!
 今回は、「これは丸暗記!これは意味がいっぱい!」というふう
 に、どんな単語があるのかをよく見て下さい。
完ぺきでなくても
 いい
んです。チェックボックスに、一つでも多く印がつけられる
 ようにしていきましょう
 (※敬語…【尊】は尊敬語、【謙】は謙譲語、【丁】は丁寧語です。)

古文単語 古単の意味 覚え方・語呂など
いかが どのように・どうして 如何」という字は漢文にも頻出。疑問にも反語にもなる
いかで ・どうして〜(だろうか)
・ぜひとも〜(したい)
「如何で」と当てる。疑問・反語になる用法と、願望の用法がある
いかに ・どのように・どうして
・なんとまぁ
「如何に」と当てる。疑問を表す他に、呼びかけ・感動の意も
おはす
 おはします
【尊】いらっしゃる 「あり」の尊敬語】補助動詞としても用いられる
おほす 【尊】・おっしゃる・お命じになる 「言ふ」の尊敬語】「負ほす」から派生。自分の言葉を相手に負わせる意
おぼす
 おぼしめす
【尊】お思いになる 「思ふ」の尊敬語】「思ふ」→「思す」→「思しめす」と敬意が高くなる
おほとのごもる 【尊】おやすみになる 「寝・寝ぬ」の尊敬語】「大殿籠る」と当て、御寝所にお入りになるの意
きこゆ
 きこえさす
【謙】申し上げる 「聞こゆ」は単に「聞こえる」の意や「評判になる」という敬語以外の場合にもなる
きこす
 きこしめす
【尊】お聞きになる 「きこしめす」は「お治めになる」「召し上がる」などの意にもなる
けいす
  
(啓す)
【謙】(皇后・皇太子・皇太后などに)申し上げる 絶対敬語。皇后などに言う場合に用いる謙譲語。
└この10単語中、何個チェックできましたか?

   合格……8個以上確実に覚えられた!

   標準……6個程度まぁまぁ覚えられた!

   不合格……3個以下再チャレンジしよう!

そうす
  
(奏す)
【謙】(天皇または上皇に)申し上げる 絶対敬語。天皇と上皇にのみ用いる謙譲語。
さうらふ
 さぶらふ
【謙】お仕えする
【丁】ございます
「仕ふ」の謙譲語「さぶらふ」→「さうらふ」「さむらふ」(「候」)
しろしめす 【尊】ご存じである・お治めになる 「知る」または「領る」の尊敬語
たてまつる 【謙】さし上げる(「与ふ」)
【尊】召し上がる・お召しになる・お乗りになる
「奉る」と書く。本来は「与ふ」の謙譲語。「食ふ・乗る・着る」の尊敬語の用法も
たぶ
 
(賜ぶ・給ぶ)
【尊】お与えになる・〜なさる 「たまふ(賜ふ・給ふ)」と同義
たまふ
 
(賜ふ・給ふ)
【尊】お与えになる・〜なさる 【謙】〜申し上げる 【四段】→尊敬語
【下二段】→謙譲語
たまはる 【謙】いただく・頂戴する 中世以降では「お与えになる」意の尊敬語としても用いられる
つかまつる
 つかうまつる
【謙】お仕えする 〜申し上げる 「仕る」「仕うまつる」と書き、「仕ふ」の謙譲語をさす
なでふ 何という・どうして【疑問・反語】 「なにといふ」が変化してできた語。疑問・反語両方の意に用いる
など なぜ・どうして【疑問・反語】 現代の「なぜ」「なぞ(謎)」に通ずる「などか」「などかは」といった連語にも
└この10単語中、何個チェックできましたか?

   合格……8個以上確実に覚えられた!

   標準……6個程度まぁまぁ覚えられた!

   不合格……3個以下再チャレンジしよう!

のたまふ
 のたまはす
【尊】おっしゃる 「言ふ」の尊敬語。「宣」と当て、「のたまはす」の方が敬意が高い
はべり
  
(侍り)
【謙】お仕えする・伺候する
【丁】おります・あります・ございます
「仕ふ」「あり」「をり」の謙譲・丁寧語
まうす
  (申す)
【謙】申し上げる 「お〜申し上げる」と、補助動詞としても用いられる
まうづ
  
(詣づ)
【謙】参上する・参詣する 「行く」の謙譲語。「参る」と同義。「まかづ(罷づ)」と対義
まゐる
  
(参る)
【謙】参上する・さし上げる・〜してさし上げる
【尊】召し上がる・お召しになる・格子をお上(下)げになる
基本は「行く」「来」の謙譲語。尊敬語としても幅広く用いられる→文脈判断
まかづ
  (罷づ)
【謙】退出する
【丁】出ます・参ります
「出づ」「行く」の謙譲語がほとんど。「まかる」と同義。「まうづ」と対義
まかる
  
(罷る)
【謙】退出する
【丁】出ます・参ります
「出づ」「行く」の謙譲語がほとんど。「まかづ」と同義。「参る」と対義
ます
 まします
【尊】いらっしゃる 「〜していらっしゃる」という補助動詞としても用いられる
みす(見す) 【尊】ご覧になる
見せる・結婚させる
尊敬語の意は「聞こす」「思す」などと同感覚。使役の「す」という場合もある
めす 「見す」→【尊】ご覧になる・お治めになる
「召す」→お呼びになる・お取り寄せ・召し上がる
「召す」の方が多いが、「見す」にも注意
└この10単語中、何個チェックできましたか?

   合格……8個以上確実に覚えられた!

   標準……6個程度まぁまぁ覚えられた!

   不合格……3個以下再チャレンジしよう!

あい流【丸暗記】古単 レベル【4】

 次の単語群は、語感でカバーする必要のある古単が中心です。
 今でも用いる名詞や動詞も多く、ごちゃごちゃとしますが、暗記量
 に余裕のある人は、ぜひがんばって覚えていきましょう
 また、読みもよく出るので要注意!
 毎回ざっと目を通すだけでもいい。さぁ!見通しをつけて頑張って!
古文単語 古単の意味 語感のイメージ
あない
  (案内)
・事情(を知らせる)
・とりつぎを頼む
←「あない」=事情、とまとめて覚えよう
いつしか ・いつ・いつの間にか
・早く(〜したい)
早く〜したい」と実現を望む用法は古文特有のもの
おとど
  
(大殿)
・御殿
・大臣、公卿の敬称
本来は身分の高い人の住まいをさすが、そこに住む人にも使う
おとなふ
  
(訪ふ)
音を立てる→訪問する・手紙を出す 音をたてる意が基本、「おとなふ」=訪問する、と覚えよう
おほやけ
  
(公)
・皇居・宮中
・天皇・朝廷
「おほやけ」=「」 大きな家、というのがもとの意
かぎり
  
(限り)
@限度 A臨終 B時・間 Cだけ(限定) D全部 限度・区切る」という語感でカバー
かげ(影) ・光・姿 「光の当たらない部分」という現在の意もあるが、入試で問われるのはこちら!
かづく
  
(被く)
かぶる 四段→いただく下二段→与える意にも
かまふ
  
(構ふ)
作る・計画・でっちあげる あれこれと作り上げる意。空間的に「作る」、精神的に「計画する」
かる(離る) 離れる 身近にあったものが、離れ遠ざかる意。男女の仲が疎遠になる意にも
└この10単語中、何個チェックできましたか?

   合格……7個以上確実に覚えられた!

   標準……5個程度まぁまぁ覚えられた!

   不合格……3個以下再チャレンジしよう!

きは(際) 空間的・時間的な限界(端・そば・程度・身分など) 限界まで行き着いた所、というのがもとの意。特に「身分」の意は覚えておく。
ちぎり
  
(契り)
@(男女の)約束 A前世からの因縁 二人の結びつきをしっかり確認することが本質。「ちぎり」=約束で覚えよう
くもゐ
  
(雲居)
・空・雲・宮中 はるか遠くの所をさし、「皇居」などにも用いる
けしき
  
(気色)
・ようす・そぶり 「景色」ではない!特に人間の外面にあらわれた様子を表す
けはひ 雰囲気・気分・気品など 「気配」は後世の当て字。「けしき」が視覚的なのに対し、「けはひ」は雰囲気をさす
心ばへ
  
(心延へ)
@心の動き・意向 A心のさま・性質 B趣向 「延へ」=のびる→心が動いていく、のびていくことが本質
心ばせ 心のさま・心づかい 天性のものとして身についた心の動きを表す
こちたし うるさい 「言痛し」と当てる。「うるさい→それほど仰々しい」意にも用いる
ことごとし
  
(事事し)
おおげさだ 「あれこれ重なっておおげさだ」の意。「異異」なら「別々」の意
ことなり
  
(異なり)
普通と違っている・格別だ ※「異人」=他人 「異心」=うわき心 「異所」=別の場所
└この10単語中、何個チェックできましたか?

   合格……70個以上確実に覚えられた!

   標準……5個程度まぁまぁ覚えられた!

   不合格……3個以下再チャレンジしよう!

ざえ(才) 学問・漢学の知識・芸能 平安男性の教養の中心。「才」=才能が基本。
さた(沙汰) ある事物に対する判定・対応・処置 ←「沙汰」=あれこれ相談
※「地獄の沙汰も金次第」とも(^^;)
したたむ
  
(認む)
処理する(用意・飲食をとる・書き記す意にも) あることをしたら、必ずきちんとケジメをつけるイメージ
しな(品) 地位・身分・品位 「種類」というのが基本。
しる
  
(知る・領る)
治める・領有する 基本的には「わかる」の意。ポイントは「領る」の語感の意。
せうそこ
  
(消息)
手紙・訪問・取り次ぎを頼む 「消」は「死」、「息」は「生」の意で、本来は「安否」の意
たのむ
  
(頼む)
頼りにする・あてにする 【四段】頼りにする
【下二段】頼みに思うようにさせる
たより @よりどころ A機会 Bゆかり・関係 C配置 「たより」=よりどころ、機会で覚えよう
ついで 順序・機会 「序」という字を当てる
とぶらふ 安否をたずねる・人の死をいたむ 訪問」の意が基本。「死者をとむらう」意に変遷
└この10単語中、何個チェックできましたか?

   合格……7個以上確実に覚えられた!

   標準……5個程度まぁまぁ覚えられた!

   不合格……3個以下再チャレンジしよう!

なかなか 中途半端・かえって 「中中」→中途半端でどっちつかずの状態(生殺しの状態)
なごり
  
(名残)
余情・残っているもの・忘れ形見 「名残」の漢字が示すように、何か事があった後に残る気分のこと。
なさけ
  (情け)
人情・愛情・風流心 「情」の字義から「風情」「愛情」などの意もあることに注意する
なのめなり 普通だ・いいかげんだ なのめならず(=格別だ)」と混同して用いられることもある
なべて 一般に・並一通り なべてならず(=格別だ)」と混同して用いられることもある
はやく
  (早く)
以前・とっくに・実は 」のイメージで幅広い意になる。
ひとげなし  人の気配がない・人間らしくない 「人気無し」と当てる。「ひとげ(人気)」=@人の気配 A人間らしい
ふみ(文) ・手紙・書物・漢学・学問・漢詩 漢語「文」の音フンが変化したもの。「文」=手紙で丸暗記!
むすぶ 「結ぶ」→形をなす
「掬ぶ」→両手ですくう
「掬ぶ」の意を覚えよう
ものす
  
(物す)
何かあることを行う、たとえば来る、行く、食べる ※「ものす」はDo!と覚えよう。(「ものす」はサ変動詞「す」に同じく、どのような意にもなる。英語の代動詞doと同じ)
よし(由) 理由・由緒・事情・風情 類義語「ゆゑ」が本質的な原因・由来を表すのに対し、「よし」は人為的
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あい流【丸暗記】古単レベル【5】呼応表現

  よく出る【呼応表現】についてまとめました。
  まずは丸暗記して覚えましょう!
  理解していくのは2の次にしたほうが、てっとり早いです。



いと・いたく…ず(打消)】   たいして…ない〈部分否定〉



…ず(打消)】      …できない〈不可能〉
              (※「え」は関西弁の「よう…せんわ」の意に通じる)



おほかた…ず(打消)】 まったく(全然)…ない〈全否定〉
              (※打消を伴わない時は「だいたい」という意味)


【さしも(さも)…ず(打消)】 たいして…ない〈部分否定〉



さらに…ず(打消)】   まったく…ない〈全否定〉 



さながら…ず(打消)】  まったく…ない〈全否定〉



たえて…ず(打消)】   全然…ない〈全否定〉



つゆ…ず(打消)】   少しも…ない〈全否定〉 



とみに…ず(打消)】   すぐには…ない〈部分否定〉



なかなか…ず(打消)】  とても…ない
               (※打消を伴わない時は「かえって」という意味)


ゆめ…ず(打消)】  決して・絶対に…ない〈全否定〉



よに…ず(打消)】   決して・絶対に…ない〈全否定〉



よも(打消推量)】  まさか…まい
                (※自分の予想と反した事実を耳にして意外に思う気持ち)



をさをさ…ず(打消)】  @ほとんど…ない  A決して(全く)…ない



】   …するな〈禁止〉


└この15単語中、何個チェックできましたか?

   合格……10個以上確実に覚えられた!

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